東京青森県人会会報誌の表紙を飾ったアート作品を紹介しています。

子どもが遊んでいるカット(写真家:サトウユウジ)

サトウユウジさんは、人が大好きな方で、さまざまな表情を写真に収めてきた。積もった雪の上をスキーで遊ぶ子どもたちを撮影したこの写真は、後ろ姿の子どもたちがどんな表情をしているのか、想像にかたくないだろう。(撮影年、撮影地不明 ※昭和30年代の青森市内か)*佐藤史隆さん記


令和7年1月

本会参与、臨泉会会長・原田圭泉氏(八戸市出身)の書


「雪の奥入瀬」(木版画39.0x55.0cm)日本板画院委員 花田陽悟    

雪化粧で人々を招く、冬の奥入瀬です。

⭐️在京の皆様が、故郷と心を繋ぐ一助になればとの思いから、お引き受けした令和6年の表紙絵でしたが、予定通り最終月を迎える事ができました。皆様には、決してご満足いただけた内容ではなかったと思いますが、1年間お付き合いいただきましたことに厚くお礼申し上げます。ありがとうございました。


「初雪の日」(木版画 18.0cmx25.0cm) 

初雪があった日の青森市平和公園です。大人達は内にこもり、今年の雪は早いとか、遅かったとかを口にし、次の春が訪れる歩みの遅速に想いを馳せながら本格的な白の世界への心支度をしておりますが、子供達は、一夜にして現れた別世界に心を弾ませながら外へ飛び出して行きます。雪の子らよ、この冬も健やかに。


「冬のナナカマド」(木版画26.0cmx19.0cm)  

作品は、青森県庁に隣接する「青い森公園」の冬景色です。ナナカマドは、青森市の市街地にも多く見られ、街に彩りを与えておりますが、特に、真紅の実が真綿のような新雪に包まれている眺めには目を奪われます。

ちなみにこの公園は、移転した県立病院の跡地に作られたものです。


「渓流の秋(奥入瀬)」(木版画40.0cmx56.0cm)花田陽悟(日本板画院委員)

 多くの人々にとって、見慣れた風景と思いますが、これぞ日本の秋と言わんばかりの彩りに絵心が引き寄せられます。


「秋深し」(木版画 55.0cm×40.0cm)

奥入瀬渓流沿いのブナ林です。緑の季節には癒しの散策路としても多くの人々を迎え入れてくれましたが、今は間も無く訪れる厳しい白の季節を生き抜くため、最後の衣装替え中といったところです。

木々の逞しい生命力と共に祭りの後のような静けさ、寂しさが感じられる季節でもあります。


「秋日(上野公園)」(木版画55.0x40.0cm)日本板画院委員 花田陽悟

青森人にとって東京の玄関口は、夜行列車時代を含め、上野と言ってよいと思います。人待ち場の西郷さん、訪問先への時間調整での公園散策等、上野へは思い出を留めている方も少なくないのではと思います。

今月は、手元に残されていた上野公園の大銀杏を東京と青森の接点風景として、選ばせていただきました。


「津軽の秋」(木版画 27.0cm x 40.0cm) 花田陽悟

 太宰治は小説「津軽」の文中で、葛西善蔵(弘前市出身、小説家)が後輩に対して「うぬぼれちゃいけないぜ、岩木山が素晴らしく見えるのは、岩木山の周囲に高い山がないからだ。、、、、」と戒めたことを引用し、津軽人の気質を論じておりますが、なんと言われようと岩木山は津軽の人々にとっては自慢の山であり、信仰の山でもあって、なくてはならない山と言えるでしょう。

 作品は、つがる市稲垣からの眺めですが、津軽の四季の眺めは、それぞれの季に装いを新たにした岩木山をバックに巡って参ります。


「盛美館」(木版画26.0cmx19.0cm) 日本板画院委員 花田陽悟

作品は、旧尾上町(現平川市)にある国指定の名勝「盛美園」(日本庭園)の一角に建つ「盛美館」です。1階が和風、2階は洋風となっており、鹿鳴館時代の建築の特徴を伝える貴重な建物とされております。また、庭園ともよく調和し、独特の雰囲気を醸し出しております。


「雨あがり」 (木版画35.0cmx49.5cm) 日本板画院委員 花田陽悟     

 作品は、私が少年時代を過ごした日本海、鯵ヶ沢町の海辺です。作品後方の崖は、子供の頃「ガンケペラ」と呼んでいたところで容姿は当時と変わりありませんが、ここに虹のかかった光景はこれまでの記憶にありませんでしたので作品とすることに背中を押されました。


「奥入瀬渓流」(木版画39.0cmx55.0cm) 日本版画院委員 花田陽悟

一度ならずご覧になった風景と思いますが、涼を求めて取り上げました。

「東京と青森」2024年8月号掲載


「朝の十和田湖」(木版画19.0cmx27.0cm )    日本板画院委員 花田陽悟      

夏の1日が始まる前の波静かな湖畔の眺めです。十和田湖や奥入瀬渓流は四季それぞれに美しい姿を見せてせてくれますが、景観としての最大の優位性は、いつまで見ていても、何度見ても、見飽きることがないというところにあるのでは、と思っておりますが我田引水でしょうか。

「東京と青森」2024年8月号掲載


「あじさい咲く丘(外ヶ浜町.竜飛岬)」日本板画院委員 花田陽悟                       

 丘の頂上にお城のようにどっしりと立つ灯台施設を背景に、岬のあじさい達は今ぞとばかりに咲き誇っておりました。

「東京と青森」2024年7月号掲載


「潮」(木版画・44.0cmx60.0cm) 日本板画院委員 花田陽悟   

 深浦町千畳敷近くの海辺です。短い青森の夏ですが、間も無く賑わいを見せる季節がやってまいります。

「東京と青森」2024年7月号掲載


「新緑の道」  (木版画40.0cmx55.0cm) 日本板画院委員 花田陽悟

木々たちが命の喜びを奏でる新緑の八甲田路です。

「東京と青森」2024年6月号掲載


「菜の花畑(横浜町)」(木版画 40.0cm x 56.0cm)    日本板画院委員 花田陽悟    

 いまや全国的に名の知れた横浜町の菜の花畑です。菜の花が咲き誇る広大な黄色の世界に魅せられ、二度三度と足を運びました。菜の花は、春のあの青い空と全くのお似合いですが、雨にけむってもまた良しです。この日は遠くに霞む山やシエルエット状の林を脇役とし、しっとりとした黄色の光景を見せてくれました。

「東京と青森」2024年6月号掲載


「津軽富士見湖」(木版画・40.0cmx55.0cm) 日本板画院委員 花田陽悟

津軽には何と言っても岩木山です。鶴の舞橋ができる前の眺めですが、静かな湖面にもう一つの岩木山が浮かんでいました。

「東京と青森」2024年4・5月合併号掲載


「湖畔の桜」(木版画・40.0cmx55.0cm) 日本板画院委員 花田陽悟

青森市野木和公園の桜です。湖をバックに咲き誇っていますが、行楽地の賑々しさはなく、静寂感の漂う物静かな湖畔の佇まいを見せております。

「東京と青森」2024年4・5月合併号掲載